平日のクラシックの演奏会は集客が難しい?
こんにちは!ピアニスト・ピアノ講師のばんちゃんです。
今回のテーマは平日の演奏会の集客について。
これ、演奏家の中でも良く話題に上がることで、なかなか意見が割れる内容でもあります。
今日、私が生配信している17LIVEでこの話になり、リスナーさんと話している間に気づいたことがあったので備忘録としてブログに書き残します。
平日の演奏会は人が集まらない?
話題になったきっかけは、この疑問。
『平日の夜は集客が難しいよね』。よく演奏家の中でも良く上がるんです。
今日リスナーさんと話していて気づいたのは、
「クラシックの演奏会以外の予定は平日の夜でも行くよね?」ということ。
飲み会やスポーツ観戦、”ライブ”も平日の夜でもいく。
あれ、なんだかクラシックの演奏会は仕事終わりに行く気にならない気がしない…?
これが話題の始まりでした。
クラシックの演奏会の緊張感
他音楽ジャンルのライブは平日夜でも行こうと思うが、クラシックは…
何故なのかリスナーさん達と議論しました。
”ライブ”には、食事や飲み物がつくことも多く、BGM的にリラックスして聞く人が多い印象。
しかし、食事や飲み物が出ないから演奏会に行かないのか?
いや、そうではないだろう。
仕事終わりのリラックスや楽しみにライブに行くのに対し、クラシックの演奏会となると、疲れているのにさらに緊張感ある場所に行くという感覚になるのではないでしょうか。
もちろん、クラシックの演奏会にリラックスを求める人や、演奏を聴くことでリラックスする人もいる。しかし多くの人は『クラシックの演奏会に行くぞ!』という少しキリッとした気持ちで向かうのではないか。
リスナーさんからも、
- ドレスコードがありそう
- 逆に疲れそう
- すごい好きな人や曲じゃないと行かないかも
などの声が上がっていました。
クラシック好きでさえそう思っている現実
ちなみにこの話をしていた時のリスナーさんは、普段クラシック音楽を聴き、演奏会にも足を運ぶ方ばかり。
そんな人でさえ、そして私でさえ、仕事終わりに演奏会に行くのはちょっとしんどいと思ってしまう現実がここにありました。
平日の演奏会の集客が難しい理由は、”仕事があるから”というわけではないことを、主催者は気づいていない。他のところに理由がある。
お客様が求めていることはなんなのか。
配信が終わってからも、悶々と考えていました。
クラシックに知識は必要なのか
クラシックの敷居や、硬さは何が作っているのか。
それは知識がなければいけないという概念ではないか。
『クラシックはわからない』
と人々は言います。
私もそう聞くことが多くて、解説をすることでクラシックをもっと知ってもらい、楽しんでもらおうとしてきました。実際にクラシック音楽の歴史や作曲家の人物像、曲の背景、構成などを知れば知るほど、クラシックはさらに楽しめる。
しかし、これは”さらに”楽しむ方法であって、演奏家が願う「気軽に、身構えずにクラシック音楽を楽しんでほしい」ということとは真逆の方向では?
そんな考えが浮かんできました。
音楽を聴くときに、知識を持って聞いている?
JPOPやKPOPを聴くときに、人は知識を持って聞いているだろうか?
ここのコードはCaugだから…なんて思って聞いている人なんてごくわずかだと思います。
『曲調が好き』
『歌詞が共感できる』
『アーティストの声が好き』
ただただ、これだけのシンプルな気持ちで聞いているのではないでしょうか。
むしろ知識というと、演奏しているアーティスト本人に関する知識を人々は大切にしています。
BGMから始まるクラシック音楽
私も学生の頃はコブクロ、今は TWICEをよく聞いているが、真剣に一曲丸々聞くことは少ない。BGMとして、気分を高めたり、沈めたり、癒されたりするために聴いていることがほとんどだ。
それは私がクラシックを聴くときも同じだ。
その曲を聞いて気分が上がったり、癒されたり、興奮したり…
ただそれがクラシックであるだけ。
(ピアニストという職業柄、勉強するときは別だけど)
ここの和音が…この作曲家の歴史が…
これはクラシックをさらに知りたいと思った人に向けて。つまり、コンサートに実際に聞きにきてくれた人や、クラシックにかなり興味を持っている人、楽器を弾く人に向けての発信。
まずは日常的に、JPOPやKPOPなどと同じように、BGMとして聴く音楽の1つにクラシックが仲間入りできたらいいのに。
ただシンプルに、この曲いいな。この作曲家の曲好きだな。この人の演奏好きだな。ただただこれだけでいいじゃないか。
今日はこの曲の気分だな。の”この曲”にクラシックが仲間入りしてほしい。
クラシックの敷居は下げる必要も上げる必要もない
結局、すべての音楽と同じだと思う。
この曲いいなと思う。
演奏するアーティストや作曲家に興味を持つ。
その人の曲をさらに聴く。
気になったらもっとその人について調べる。
知識を深めていく。
…クラシックもこの流れでいいじゃん。
知識を深めることを、演奏者も聴衆者も知らず知らず必要と思っているのだろう。
急に好きになる一番最後の順番から始めるのは無理だ。
サントリーホールなど日本の一流ホールで行われる演奏会は”敷居”を感じるが、それはそれでいい。素敵な空間だ。
ジーパンで聞けるコンサートがあっても良い。
ノリノリで聞けるコンサートがあっても良い。
BGMとして聞いて良い。
気分で選ばれる音楽に。
小さい時からの疑問。そして夢。
クラシックを日常に。
つらつらと今日考えついたことを書きました。
備忘録だしこんな時間だし書いてあることぐちゃぐちゃだけど、すごい大切な子tに気づいた気がするのでこのまま書き留めます。
いろんな意見があると思いますが、心の中で消化してくれたら嬉しいです。