ピアノ体験レッスンの方法|5歳から小1
こんにちは!ピアニスト、ピアノ講師のばんちゃんです。
ピアノ講師をすると必ず通る道。体験レッスン!
どんな性格か全くわからない中、最初のレッスンをするのは緊張しますよね。
体験レッスンの内容は生徒さんのタイプによって変わります。
そのためか、なかなか調べてもやり方が出てこなくて困りました。
今回は、5歳(年中)から小1の生徒さんに向けたピアノ体験レッスンの方法を紹介します。
この記事を読めば、基本となる体験レッスンのやり方がわかります。
体験レッスン タイムスケジュール
早速ですが体験レッスンのタイムスケジュールを公開!
45分間のレッスンを想定しています。
以下をもとに、年齢や事前アンケートで聞いた性格などを考慮しながら、体験レッスンの内容を考えていきます。
時間(分) | やること |
0〜2 | ご挨拶・自己紹介・ルール説明 |
2〜7 | ピアノに触れよう |
7〜12 | リズム |
12〜16 | 指番号 |
16〜23 | ドレミ探し |
23〜30 | 読譜(ド) |
30〜35 | 1曲弾いてみる |
35〜 | 質問タイム |
体験レッスンのゴールは、1曲弾けるようになること!
0〜2 ご挨拶・自己紹介・ルール説明
とっても緊張しながら教室に入ってくる生徒さん。
まずは緊張をほぐすために、自己紹介と簡単な雑談をしましょう♪
堅苦しくなく、
「今日は歩いてきたのかな?」
「ピアノは見たことあるかな?」
など、コミュニケーションを取ります。
レッスンを進めるには、最初の数分で生徒さんがどんなタイプなのか見極める必要があります。
緊張をほぐすと共に、生徒さんの性格を少し見ておくと楽ですよ!
また、ルールなどの大切なことは、集中力が高い最初に説明するのがおすすめ。
2〜7 ピアノに触れよう
さて、少し緊張がほぐれたら、早速ピアノに触ります。
実は講師を始めて間もない時は、リズムなど他のことをしてからピアノに触っていました。
でも生徒さんの立場だったら、ピアノに早く触りたいですよね!
いつもは鍵盤山登りゲームをしています。
鍵盤山登りゲーム
目的:白鍵黒鍵の区別、音の高低、表現
- ピアノの端に立つ。鍵盤という名称を紹介。
- 「動物になって端まで弾くよ」と声かけ
- 最初は講師が好きな動物を指定(表現しやすい動物だと良!例えばゾウとか)
- 次は生徒が好きな動物
- 最後は足の速い動物になって端まで競争!
- 「弾いたところは全部同じ感じの音に聞こえたかな?」と質問
- ここで鍵盤上の音の高低を紹介する
ゾウだったらゆっくり。うさぎやカエルなら飛び跳ねる…など、動物に合わせた音の表現をすることもできます。
7〜12 リズム
さあ、たくさんピアノに触れた後は、リズムです。
永瀬礼佳先生がセミナーで行っていた方法をアレンジしています。
使用するのはリズムカードとビーズ。
ビーズは100均で売っている子供用の大きなものを。
リズムの教え方
- リズムカードを犬の面にし、4つ並べる
- ワンちゃんに餌をあげよう!とビーズを1つずつ置いてもらう
- 餌の数を数えながら叩く
- 2回目はピアノで ⭐︎音の高い方、低い方選んでもらうのもオススメ
初めからメトロノームを使うことで、拍子感を養いやすくしておきます。
12〜16 指番号
どんどんピアノを弾くことに近づいていきますよ〜!
指番号は、いろんな方法を使っています。
- ぴあのどりーむにある指番号の歌を歌う
- 手形をなぞって指番号を書く→動かす
- 本についてある手形を使用し、言われた指を動かす
- 手を合わせて1の指トントントン…と動かしていく
- 指番号じゃんけん→1の指じゃんけんぽん!で1の指出してもらう
歌が好きなら歌。描くのが好きなら手形。とにかく体を動かしたいなら体操系のもの。
生徒さんに合わせて選んでいます。
手形取るのは時間がかかるので、時間との相談…!!
16〜25 ドレミ探し
ゴールである「1曲弾けるようになる」まで後少し!
鍵盤上のドレミの場所を探します。
ドレミの探し方
- 黒鍵(黒いお山)2つ、3つを区別
- 黒鍵2つのグループの下の白鍵がドレミ
- 黒鍵2つ→ドレミの順番で、色んな高さでドレミを見つける。
以前はド、レ、ミ…と一つずつ教えていましたが、まとめて覚えた方が速い!
ちなみに黒鍵3つのところは「ファソラシ」グループとして覚えていきます。
25〜30 譜読み
次は譜読みの準備。
体験レッスンでは、ドだけの音を使った曲を使っています。
以前は1曲弾けなくても、鍵盤の場所を教えてチューリップの‘’さいた〜‘’の箇所だけでも弾けたら良いかな…と思っていました。でもそれだと、私が一番楽しいと思っている、「楽譜を読み込むことで音楽を深めていく」ことを知らせずにピアノを始めることになります。ピアノは楽譜を見ながら弾くんだよ、ということを伝える為に、五線譜やプレリーディングの楽譜を見て弾くようにしてもらっています。
初回に伝えるポイントは、
- 上は右手、下は左手で弾く
- 読み進める方向
- 真ん中のドの場所
の3つです。
左右の切り替わりに苦労する子が多い印象なので、最初にどちらの手で弾くのか説明しています。
右手は赤、左手は青にして覚えてもらっています。音符を色で囲み、手首にシュシュをつける、服の袖に洗濯バサミをつける、手の甲にシールを貼るなどして弾いてもらうとわかりやすいです。※全て保護者の方の承諾必須
真ん中のドは、ピアノの位置と楽譜の書き方を一致させるのが大切!
楽譜に書くと、どこのドを弾いたらいいかわかるということを伝えましょう。
30〜35 曲を弾いてみる
さて!最後に1曲弾いてみましょう!
色んな教材を使ってきましたが、左右の交代がわかりやすい曲が一番い良いです。
オススメは、ピアノランド1の『ドドドドドーナツ』や、みんなのオルガンピアノの本の『おつかいありさん』。
先生の伴奏も素敵なので、ドだけでもかっこいい仕上がりになりますよ!
進め方が練習方法に直結するので、家で新しい曲を練習する時と同じ順番でやります。
新しい曲の進め方
- リズムを叩く
- 音を読む
- リズムをたたきながら読む(歌う)
- どこに手を準備するか確認
- 弾いてみる
リズムと音を結びつけておくのがポイントです。
リズムは読める、音も読めている、でもテンポ通りに弾けない、という時は、リズムと音が結びついていないことが原因であることもあります。他には鍵盤の場所と置いてある指が一致していない、拍子感が薄いなどがあります。
とはいえ最初なので、あまり細かくリズムや拍子は気にせず、楽しく最後まで弾いてもらうことを目標にしましょう♪
35〜 質問タイム
この後は保護者の方からの質問タイム!
レッスンを受けて感じた質問はもちろん、『ピアノの購入は必要?』『練習は毎日ですか?』『どのぐらいでエリーゼのためにが弾けるようになりますか?』など、さまざまな質問をされてきました。質問されそうなことは、事前に答えを用意して置くと困りません。また、体験レッスンアンケートなどで、事前に質問等をお伺いするのも良いです!
まとめ
体験レッスンは生徒さんと講師、保護者の方との最初の音楽の時間。
はじめの1回で楽しく音楽を作り上げていける関係かどうか、お互いに見極めなければいけません。
だからこそ、最初の体験レッスンの準備は入念に!
基本の進め方をもとに、生徒さんに合わせた体験レッスンを作り上げていけば、だんだん良い体験レッスンができるようになります。
素敵な生徒さんとの出会いが続きますように♪